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統合失調症とストレス・睡眠の関係について

統合失調症の人の脳の神経細胞は、いろいろな刺激に敏感になっています。中でも、大きな刺激になるのがストレスです。統合失調症とストレス・睡眠の関係ついて紹介していきます。

統合失調症に影響するストレスについて

ストレス・環境の変化
統合失調症になった人の脳の神経細胞は、非常に消耗していて、いろいろな刺激に敏感になっています。中でも、大きな刺激になるのがストレスです。ストレスといっても、いろいろありますが、統合失調症に影響するストレスは、大きくに2つに分けて考えることができます。1つは、急に環境が変わることによるストレスです。ふつうの人でも、新しいことへのチャレンジは、気持ちをふるい立たせるエネルギーになることもあれば、逆にプレッシャーになって押しつぶされてしまうこともあります。統合失調症の人の場合は、チャレンジをエネルギーに変えるほどの強い適応能力が、まだ脳内で生まれていないと考えてください。なぜ、環境の変化が統合失調症の人にはストレスになるのかというと。新しい慣れない環境では、予期しないハプニングが起こりやすいからです。どんな人でも、予期していないこと、準備ができていないことに不意打ちされると心が揺さぶられます。統合失調症の人は、特にこういう揺さぶりが苦手で、どうしていいかわからず、せっぱ詰まった心境に追い込まれてしまいます。環境を変えるときは、どこかにあせる気持ちがあると上手くいきません。自分自身で、もう大丈夫と感じられるまで、ゆっくり時間をかけてエネルギーを蓄えておけば、もしハプニングが起こったとしても、ゆとりを持って受け止められます。もう1つのストレスは、長い間に積み重なり、慢性的になっているストレスです。こちらは、家族関係や職場の人間関係などの中で生まれやすいストレスといえます。

ストレスと睡眠について

「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」
ストレスの刺激を受けると、脳はさまざまな化学反応を起こし、それは体じゅうに伝わっていきます。そのため、ストレス反応が強すぎると、健康な人でも胃が痛んだり、血圧が上がったりするわけですが、それでもだいたいの人は、一晩眠ると回復します。眠ることは、非常によいストレス対処法で、中でも「深い眠り」には脳を休める効果があるからです。眠りには「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類がありますが、レム睡眠はおもに体の筋肉を休ませ、ノンレム睡眠は大脳を休ませます。統合失調症の人には、このノンレム睡眠が大切です。レム睡眠のとき、体は休息していますが、脳は活動しています。一方、ンレム睡眠では、脳の活動も止まり、体温が下がり、そのため疲労が回復して、傷ついた脳細胞が修復されます。統合失調症の患者さんの場合、不眠は再発のサインと考えてください。3日続けて眠れなかったら薬の量をふやすなどの手当てをして、よく眠るようにしてください。