統合失調症・抗精神病薬の副作用について
抗精神病薬にも副作用があります。その症状が嫌で薬をやめてしまえば、不利益が起こります。副作用は自分に合うための薬を見つけるための大切な情報です。統合失調症・抗精神病薬の副作用ついて紹介していきます。
副作用は治療方針を決める大切な情報
抗精神病薬の副作用の主な種類と症状
抗精神病薬を飲んでいる患者さんに、よくみられる副作用について紹介していきます。
●口が渇く(自律神経症状)
●便秘になる(自律神経症状)
●目がかすむ
●体重が増える
●立ちくらみのようになって、ふらふらする(起立性低血圧=自律神経症状)
●眠くなる(鎮静作用)
●体がだるく、動きが鈍くなり、元気がなくなる(過鎮静)
●手(指先)がふるえる(パーキンソン症状=錐体外路症状)
●仮面のような表情になる(パーキンソン症状=錐体外路症状)
●いてもたってもいられず、そわそわしたり、足を無意識に動かす(アカシジア=錐体外路症状)
●体の一部、特に顔や首などの筋肉が硬直したり、突っ張ったりする(急性ジストニア=錐体外路症状)
●舌や唇がふるえる、足を踏みならす、ときには体全体が痙攣する(遅発性ジスキネジア)
副作用は徐々に薄れていきます
たくさんの副作用があるようにみえますが、このような副作用のすべてが、一人の患者さんにあらわれるわけではありません。副作用の出方は、人によってさまざまで、薬の種類によっても変わります。副作用の多くは、薬を飲み始めたころに最も強くあらわれ、時間が経過するにつれて徐々に薄れていきます。反対に、薬の効果はすぐにはあらわれず(まれに劇的に効く人もいますが)、だいたいは数カ月後にならないとわからりません。症状が少しずつ改善していくにつれて、薬の効果もわかってきますが、その前に、副作用を恐れて薬をやめしてしまう患者さんが多いです。医師は、薬を飲む前に副作用について説明しますし、もしあらわれたとしても、最小限にくい止めるように援助します。効果が出るまで気長に飲みつづけましょう。