統合失調症・補助治療薬について
統合失調症の治療薬にとって、抗精神病薬は中心になりますが、抗精神病薬だけでは足りない部分があります。それを補うのが補助治療薬です。統合失調症の治療薬・補助治療薬について紹介していきます。
補助治療薬について
●抗不安薬
抗不安薬には遅発性ジスキネジアを起こす危険性がないため、抗精神病薬を少なくして、抗不安薬を併用することもあります。また、抗不安薬のヒドロキシジンは、抗精神病薬の副作用、アカシジアの改善に使用されることもあります。
●睡眠薬
睡眠薬が使用されるのは生活のリズムを整え、また十分な睡眠をとることは統合失調症の回復に必須だからです。睡眠薬は中毒になりやすい、といった心配をする人がいますが、それは杞憂です。
●抗バーキンソン薬
抗精神病薬の副作用で、錐体外路症状(パーキンソン症状、ジストニア、アカシジアなど)が出た患者さんには、抗パーキンソン薬のビペリデンやプロメタジン(抗ヒスタミン薬としても使われる)などが使用されます。プロメタジンは、立ちくらみ(起立性低血圧)の改善にも使用されることがあります。
●抗てんかん薬
イライラや攻撃性を抑えるために、一部の抗てんかん薬が使用されることがあります。
●その他の薬
躁うつ病の薬が併用されることがあります。便秘の解消のためには、緩下剤がよく使用されます。