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統合失調症・精神科に受診させる方法について

精神科の受診を拒む統合失調症の人を説得するのは大変です。かといって、嘘をついたり、曖昧にしては病人にも逆効果になります。統合失調症・精神科に受診させる方法について紹介していきます。

精神科に受診させる方法

拒否反応
なんらかの心の病気が心配されるのであれば、その本人を、医師に診察してもらわなければなりません。統合失調症は、前駆状態(前兆)の時は、うつ病や神経症と見分けがつかないこともあり、身体的な病気(脳腫瘍、ヘルペス脳炎など)ということも稀にあります。統合失調症かどうかの判断は、医師にしかできません。問題は、精神科を受診することに、本人が抵抗を示すときです。大変で骨が折れますが、家族など周囲にいる人が、正攻法で説得するしかありません。話し合う中で、家族自身にも、病気と向き合う気持ちが育っていくこともあります。

受診の為の説明方法

治療すれば楽になる=不眠、不安、恐怖、緊張など、普段とは様子が違って苦しそうなことを知らせ、治療をすれば治ることを教えます。
援助が必要=家族では解決できず、医師の助けが必要な状態であることを伝えます。医師や病院への先入観や恐怖をとり除いてあげることも大切になります。
皆が心配している=家族や友人、親戚の人たちが集まって説得すると、受診を拒否していた人が受け入れることがあります。大勢の人を前にして、抵抗をあきらめる側面もありますが、皆の気持ちが伝わって、ということもあります。

良くない方法

嘘をつく=だまして病院に連れていくと、家族への信頼感が揺らぐだけでなく、病院にも不信感を持ち、その後の治療もうまく進まなくなります。初めにほかの科を受診して、そこの医師に精神科受診を説得してもらう、というやり方法も、同様で得策ではありません。
はれものにさわるような扱いをする=持って回った不明確な話し方は、当人の不安感をあおることになりかねません。落ち着いて、穏やかに、しかし率直に話しましょう。
何も説明しない=精神科に連れていけば、医師がなんとかしてくれるだろうと依存すると、当人だけでなく、医師からの信頼も失う可能性があります。
おどす=当人は、自分は何をされるのかと怯えています。病院に行かないと「悪いことが起こる」といったマイナス部分を強調する説明をすると恐怖感が余計に強くなります。楽になる、助けてもらえるというプラス部分を話しましょう。

家族の役割について

●当人が納得しないときは、多少の無理をしても病院に連れていくことが必要です。受診にまでもっていくのは、家族の仕事と考えてください。
●当人は、自分についての情報を正確に医師に伝えられる状態にありません。症状があらわれる前の様子や、発症後の経過などを医師に伝えるのも、家族の役割です。医師が診断をする時の重要な情報になるので、できるだけ正確に詳しく伝えます。事前にメモをしておくと良いでしょう。